免許の更新で都庁に行ってきました。
都庁の敷地内には、彫刻やレリーフなどがところどころにあります。
普段、丹下健三の建築物ばかりに気が行ってしまい、こうしたアート作品を素通りしていました。ただ一度気になり出すと気になってしようがありません。ここにも!そこにも!あそこにも!と次々とアート作品が目に飛び込んできます。

ちょっと調べてみたところ38点もの作品がこの敷地内にあるそうです。国内外の現代美術家の作品の他、公募で選ばれた作品も数点あるそうです。有名どころですと、イサムノグチとか高松次郎の作品があるみたいです。

冒頭の作品は、第一庁舎と第二庁舎の間の連絡通路脇の広場にある関根伸夫の「空の台座」という作品です。
円形の彫刻の内径に建築物や山のような形をした突起があります。この内径から世界を覗く時、その先にある世界の広がりを我々は強く意識することになります。と同時に今ここにいる自分の存在を強く意識することになります。作品と対峙することで世界と自分の存在の在り様を考えさせる、そんな作品だと思います。

運転免許証という自分の存在を証明するIDカードを作りに来たこの都庁で、自分の存在について考えさせられるという、なんとも完璧なシチュエーションでアート鑑賞をすることになりました。むしろそれも作家の計算なのかもしれません。

それにしても都民が集うこの都庁という場所に、こうした人々の心を潤してくれるアート作品があるのはとても良いことですよね。次の機会には別の作品も散策してみようと思います。