2020年、2月。娘の中学受験について少し記します。

中学受験には3年くらいの時間を準備にかけました。
その3年間の集大成を、たった4日間くらいのテストにぶつけます。
当然体調管理にはめっぽう気を使います。

さて、試験初日、妹がインフルエンザを発症します。
不幸中の幸いにも本人ではなく、妹ということでしたが、我が家に少なからず衝撃が走ります。

午前中に第一希望の受験。午後には安全圏と思われた学校を受験しました。
結果は両校とも不合格となりました。

「あれほど体調管理に気をつけてたのに、まさか妹がインフルだと?」ということと、「安全圏だと思ってた学校が、まさかぜんぜん安全じゃなかっただと?」というダブルの「まさか」に驚きを禁じえません。

インフルになったらどうしよう?全落ちしたらどうしよう?という恐怖に駆られた娘はギャン泣きします。母親もつられて今にも泣きそうというかほぼ泣いています。ぼくもさすがにもらい泣きしそうになりましたが、いかんいかん一家の長たる父がこんな弱気じゃいかんと、なんとか踏ん張ります。空元気よろしく「大丈夫!」とにかく「大丈夫!」という言葉を呪文のように連呼します。娘に声をかけているようで、実は自分に言い聞かせていたような気もします。インフルエンザとなった妹はのんきに?寝込んでいます。

2日目は、第三希望の学校から合格をいただきました。初めての成功体験に本当にうれしそう。これでようやく一安心というムードになりました。
その結果をうけて、3日目はお休み。4日目は、第一希望に再挑戦と第二希望の学校に挑戦ということになりました。
結果は、残念ながら両校不合格。

ということで、3年間に及ぶ準備からの挑戦が終わりました。
第三希望ではあるけれど、行きたいと思える学校の一つから合格をもらえて本当によかったと思います。

中学受験を通して、努力すれば報われるということも、努力しても報われないということも、両方知ることができたと思います。

我が子に言いたい。

「努力しても報われないこともある――」
この後にどんな言葉が続くかということが大切なのだ、と。

「努力しても報われないこともある――
てことは、努力してもしようがないじゃん。」

もし君がこう思ってしまったなら、父はちょっと悲しい。

「努力しても報われないこともある――
でも、努力しないで報われることは決してない。」

まぁこれはこれで良いのだけど、父的にはちょっとしっくりこない。
世の中には努力しなくても、報われる人は山ほどいるし、できることなら努力しないでも報われるに越したことはないからね。

「努力しても報われないこともある――
だからこそ、努力をすることは尊いのである。」

そう、これです。父が君に知って欲しいことは。
努力するということは決して無駄なことではなく、虚しいものでもない。無理にしなければならないものではないけれど、それはとても美しく尊いものなんだ。
だから君の人生、どんどん努力をし続けて欲しい。そうすれば君の人生はきっとどんどん輝くはずだから。

ということで、仰げば尊し中学受験の巻でした。