八月八日、今日は肺がんで九年前に六十二歳で亡くなった父の命日です。
一年のうち、一番父について考える日です。妻と二人の娘をつれて墓参りに行ってきました。

父が亡くなる前の数年は、ぼくは三十代前半で働き盛りで、実家に顔を出す機会もあまりなかったので、面と向かって話しをすることはありませんでした。でも、たとえ顔をあわせる機会があったとしても、そんなに深い話をしなかったろうなとは思います。ぼくも照れ屋ですが、父もかなりの照れ屋なのでお互いに真面目な話ができないような気がします。とにかく真面目な話が気恥ずかしいっていう感覚があります。どの顔でそれ言ってるの?的なことをすぐに考えてしまいます。そういう良く言えばナイーブ、悪く言えば斜に構えたDNAがそのまま父子に遺伝しちゃってるのだろうなと思います。
普通の年頃の親子は、仕事のこととか、政治のこととかの話をするのでしょうか。

今、父親に会えるとしたら、感謝を一通り伝えてから、こんな話を聞きたいと思います。

・何が一番うれしかった?
・何が一番楽しかった?
・何が一番おいしかった?
・何かやって欲しいことってある?
・墓の中まで持って行ったことってある?(あるかないかだけでも)
・あの世ってどんな?

最後の質問以外は、今さらながら、生きてるうちに聞いとけば良かったと思いますね。