『玉川堂200年展』@銀座 POLA MUSEUM ANNEX

に行ってきました。
玉川堂とは、新潟県燕市の銅器製造屋さんです。江戸時代後期に創業して、今年で200年目突入とのことです。

本展では初代から当代(7代目)までの作品の数々が紹介されています。

冒頭の写真は、6代目の弟・玉川宣夫氏の作品で、木目金と言われる技法だそうです。
銅、銀、赤銅など、色彩の異なる金属を20〜30枚ほど重ね合わせて融着させた金属塊を叩いたり伸ばしたり剥がしたりすると木目のような美しい模様が浮かび上がるという技法です。

銅器は、出来上がったその日から経年変化する材質です。この大皿もできた当時の色と今ここに在る色は違っているそうです。今ここにある美しさは、今ここにしかないのです。

職人が生み出したその日から、使い手に受け継がれ、使い手とともに時を過ごし成長していく器。それが玉川堂の銅器なのです。

玉川堂のスローガンは、「打つ。時を打つ。」
まさに銅を打つだけでなく、そこから始まるであろう時を打っているというのです。

夜空の星の光は、過去の光が我々の目に届いているという話があります。何光年と遠く遠く離れたところの星の光が、宇宙空間の中の長い時を経て、ようやくわれわれのところまで届いていることもあるそうです。我々が見ているその星の瞬きは、何年も前の光かもしれないのです。

過去に生まれた作品が未来で輝く。

そんな宇宙の星々のような美しさとロマンがそこにはあるのです。

玉川堂