代々木上原と代々木八幡の間くらいにあるプリン屋さん「POPOCATE(ポポカテ)」のプリンです。

オーソドックスなプリンには、「かた」と「やわ」の2種類があります。「かため」と「やわらかめ」です。

ぼくは、断然「かた」が好みです。「かた」だけあればいいような気もするのですが、そこはマーケティング的に「やわ」派も抑えたいのでしょう。

そもそも、昨今のプリンは滑らかであれば滑らかである方が良いという風潮には同意しかねます。一理あるかもしれませんが二理はない、そう思うのです。
滑らかにしたいがために、柔らかくしすぎてしまって、プリンを食べているというよりは、クリームなめてます的な食感になってしまうと、プリンの真の魅力が半減だと思うのですよ。

その点、こちらのプリンはわかってらっしゃる。これですよ。この食感ですよ。プリンを食べる喜びというものを存分に引き出してくれます。

最初の一口、甘さがとても控え目なので卵の味、牛乳の味、バニラの香りがそれぞれに際立って感じられます。このそれぞれの素材が際立つ感じはお見事と言うほかありません。最近のやわやわ滑らかなだけのプリンって、まずこの卵感がないのですよ。卵感なくしてプリンでなし、こう思うのですよ。

素材を味わってか~ら~のカラメルソースでの味変!これで二度おいしい!素材それぞれのうまさがカラメルソースの重厚な甘さをまとって、複雑な味の組み立てのスウィーツに大変身するのです。

そしてこのプリンの瓶もかわいいですよね。

味も香りも食感もルックスもナイス。味覚、嗅覚、触覚、視覚を刺激するプリン、これがTHE 本物ってやつですよ。

このプリンが示唆するところのTHE 本物の仕事というのは、何もプリンだけに限ったことでないと思うのです。料理に限ったことでもありません。世の中のすべての仕事において、同じことが言える気がするのです。

ぼくもプリンのようなTHE 本物な仕事がしたい。そんな甘くもほろ苦い青年のような心を取り戻すのでありました。