大久保駅から徒歩30秒の「ベトナムちゃん」に行きました。ベトナム料理を食べる機会というと数年に一度食べるか食べないかといったところでしょうか。駅ビルに入っているような比較的有名なチェーン店的なお店しか行ったことがありません。そこでは、さして感動もしなかったものですから、自然と足が遠のいていたのかもしれません。

ベトナム料理を食べに行くなら、タイ料理を食べに行こうということにもなりますし。

そんな既成概念(ぼくだけかもですが)を見事に覆すベトナム料理がここにはありました。

ベトナム料理って、タイ料理とぜんぜん違うじゃんか!というのが食後の感想。

なにしろ野菜たっぷりなんですね。この日にいただいた生春巻きにしても、揚げ春巻きにしても、バインセオにしても野菜大盛りです。それで意外とパクチーとかのハーブや香辛料も抑え目なんですね。スパイシーさを前面に押し出すのかと思いきや、ぜんぜんそんなことはなくて、むしろ肩すかしなくらいやさしいお味です。

ちょっと大袈裟に言うと、タイ料理よりも和食に近い。そんな気さえします。

例えば、生春巻き。えびとたっぷり野菜の爽やかな味わいとライスペーパーのもちもちとコシのある食感、香ばしい味噌ダレのうまみとが見事な調和を奏でます。続いて、揚げ春巻き。こちらは具材に肉を使ったパンチのある味です。これをレタスになます(!)と一緒にくるんでニョクマムにつけていただくと、なんというか、我々日本人の琴線に触れる味がそこにはあるのです。

う~ん……食わず嫌いとはこのことか……

嫌いだったわけじゃないんだ。知らなかっただけなんだ。
君が好きだ!