没後10年 ナムジュン・パイク「2020年 笑っているのは誰 ?+?=??」
@ワタリウム美術館

に行ってきました。

ビデオアートの父、ナムジュン・パイクの没後10周年の記念展です。

ビデオアートというと、要するに映像がアートなわけでしょ?と思う方も多いと思うのですが、
パイクの作品のほとんどは、映像もさることながらモニターやTVの筐体そのものが作品となっています。

音楽などの物理的な形のないアート作品というよりは、物質的な彫刻に近いアート作品と言えるのでないでしょうか。

ですからビデオアートとはいえ、モニター越しに見るものではなく作品の実物そのものを体感することに意味があるのです。

そして実際に作品に対峙すると、あんぐり茫然とすることになるでしょう。TVの中のろうそく、水槽の中のTV、壁一面に森のように配置されたTVは圧巻でした。

また、本展覧会では、ビデオやインスタレーションの他にも、ペインティング、ドローイングなどの初期作品をたくさん見ることができます。

パイクにペインティングやドローイングのイメージがまったくなかったぼくのような人間には、新たなパイクの魅力を発見することになり、2度おいしい展覧会になりました。

こんな作品群をこれだけまとめて見れるのは、ワタリウム美術館さまさまでしょう。

しかもこの展覧会は2期にわたって開催され、前期は1956年から1989年までの作品を、後期は1990年以降の作品で構成されるそうです。
こっちの意味でも2度おいしい!

後期もほんとに楽しみです!

ナムジュン・パイク

ドローイングもたくさん