宇宙の秘密　古川橋「大宝」

ぼくにとって、タンメンと言えば麻布は古川橋の「大宝」です。１０年くらい前でしょうか、まだぼくがこの界隈の会社に勤めていたころ、同僚から宇宙一うまいタンメンがこのへんで食えると、そんなふれこみでこのお店を知りました。

東京一でも日本一でも世界一でもなく、宇宙一だ、と？

最初にこのタンメンを食べたときには、まさに未体験ゾーンの美味しさで度肝を抜かれました。
「さわやかあさっり」が代名詞のはずのタンメンが、「こってりがっつり」なわけですから。

この「こってりがっつり」の正体は一体何なのか？野菜を炒めるラード？にんにく？きつめの塩分？科学調味料？

ぼくは、そんなケチなものではなく、そこには宇宙の秘密があるような気がしていました。
このちんけな存在であるぼくの想像力のはるかその先の世界にあるもの。
それがぼくにとっての「大宝」のタンメンだったのです。

今日のお昼、妻を連れて「大宝」にタンメンを食べにいきました。１０年ぶりに食べるそれは、まさにこれこれ！な味なわけで、宇宙の秘密がやっぱりそこにあるような気がして、１０年ぶりに見る大将はちっとも変っていないし、やっぱりこの人は宇宙人なんじゃないかと思ったり、でもさすがに女将さんは地球人だよなとかそんなこんなを思ううちにけっこうなボリュームの一杯をあっという間にたいらげてしまいました。

妻は今日が初めての「大宝」でした。宇宙の秘密に気づいてか気づかずかこちらもペロリとたいらげていました。

強烈な塩気からか、あるいは宇宙の秘密によるものなのか、猛烈に甘いものが欲しくなり、近くのスタバで砂糖たっぷりのラテを一服してから帰りました。

余談ですが、「大宝」はチャーハンもうまいです。ここにも宇宙の秘密が隠されているとぼくは踏んでいます。ただしチャーハンは夜だけのメニューなのでご注意ください。