2016シーズンのJリーグの王者が鹿島アントラーズに決定しました。

人気回復やスポンサー獲得のために2ステージ制に変更された2年目のシーズンにして、早くも物議を醸す結果になりました。年間獲得勝ち点1位のレッズを差し置いて、年間3位のアントラーズが王者になったわけですから、レッズファンからしたらたまったもんじゃないですね。

しかも、この2ステージ制へのレギュレーション変更に対して、最後まで激しく抵抗していたのがレッズサポーターだったわけですから。

皮肉というかもはや悲劇ですね。

一方、鹿島アントラーズはさすがは王者の貫禄というやつですしょう。8度目のリーグ優勝、カップ戦などを含むと18冠は伊達ではありません。
6万人のレッズサポーターに囲まれる圧倒的なアウェイな雰囲気な中、臆することなく淡々と勝利へのミッションを完遂したという印象です。
浦和のお馴染みのWBがワイドな位置取りをして5トップ気味になる攻撃を4-4-2の横スライドでうまいこと潰し、ボールを奪うと裏を狙ったカウンターを繰り出します。どうしても点を獲らないといけないシチュエーションだっただけに、柴崎と遠藤(→鈴木)のSHはかなりリスクを取って前がかりにもなっていましたしので、ある意味ギャンブル的な要素を多分にはらんでいました。

勝負をわけたのは、ベンチワークだったような気がします。

最初に動いたのはペドロビッチ。このまま行けば優勝という同点の後半15分、シャドーストライカーの高木に替えて、ボランチを青木を投入しました。もう守るの?守りに入ったら危険って試合前には言ってなかったっけ?そんな嫌な雰囲気がピッチにもスタジアムにも流れました。

一方、石井監督。鈴木優磨IN→PK獲得→鈴木優磨OUTの一連の采配は神ってました。
しかも王者の象徴小笠原を下げた時には、大丈夫か?と一瞬思いましたが、結果を見れば小笠原をあそこで下げることができる石井監督こそが勝負に徹する王者のDNAを体現していたということでしょう。

ということで、今シーズンのリーグ戦の幕が閉じました。そして、残すは天皇杯。
我がFC東京軍の決勝の相手は、鹿島アントラーズというのが一番のクライマックスでしょう。