東京でタイ料理と言えば、ここ笹塚のセラドンである。

最初に頼むのは、「ラープ(豚)」。なんといってもこれである。このラープはタイ料理界のチョモランマのいただきに位置するものと勝手に思っている。
辛い、酸っぱい、甘い、ハーブの香り、スパイスの香り、肉のコク、キャベツのしゃきしゃき、それらが渾然一体のハーモニーとなって気球の風船を膨らましチョモランマのいただきまで連れていってくれるのだ。そこで飲むビールを想像してごらんなさい。

クーっ!!!!!!

である。

そしてラープから、えびトースト、野菜のいためもの、グリーンカレー、焼きそばとチョモランマをゆっくりと下山したふもとにあるのが、タイスウィーツ界のエアズロック「タロイモのプリン」である。このほんのりあったかいスウィーツに冷たいココナッツアイスをトッピングするのが我が家の定番だ。タロイモの力強く素朴な大陸的な味わいと常夏ビーチの底抜けに能天気なココナッツの味わいの対立から生まれる味わいがまさに、

クーっ!!!!!!

エアズロックの雄大な大自然、尊大さと厳しさ神秘性がこのプリンにはあるのだ。

チョモランマもエアーズロックもタイとぜんぜん関係ないじゃんということはさておき、ぼくはセラドンが大好きだってことが言いたいのである。ごちそうさまでした!