高野フルーツパーラーのケーキ、四天王。
フルーツロワイヤル、いちごロワイヤル、ガトーマスクメロン、あまおうパフェ。
むふふ。

ぼくが子供のころと比べるとケーキ食べる機会が格段に増えている。カフェでだって、レストランでだって気軽にケーキを食べることができる。でも昭和の時代って、ケーキはご馳走だった。だれかの誕生日とか記念日にならないと食べることができない特別な食べ物、それがケーキだった。
そして、あの頃のケーキには、不思議な、ちょっと神ががり的な何かがあったと思う。
登場するだけで世界が幸せにつつまれる、そんな魔法みたいなものがあのころのケーキにはかかっていた。
めったに食べられなかったからとか、ノスタルジックになってるからというわけでなく、昔のケーキには確かにその何かがあったのだ。

やれどこそこの有名パティシエのケーキだ、やれどこそこで行列のできるケーキだ、と今時のおいしいケーキは山ほどあるのだろうけど、子供のころに感じたようなケーキにお目にかかることは少ない。

でも、この高野のケーキにはそんな魔法がかかっている。