とある業界の話。我々がいて、我々に仕事を発注してくださるクライアントがいて、クライアントのその先に消費者がいるみたいな業界構造。で、その昔、上司から「クライアントの顔色でなく、消費者を見ろ!」っていうありがたいお言葉をいただいたことがある。本なんかでも同じようなこと書かれているのを何度か読んだことがあるので、同じようなことが同じような現場で口承されているのだと思う。
が、今日はその反対のお話し。

中日ドラゴンズで現役を50歳まで続けて昨年引退したレジェンド山本昌の対談記事を読んだ。聞き手からの「バッターへの洞察とかすごい大切なんですよねやっぱり」的な質問に対して、山本昌曰く「あんまり見ない、気にしない、キャッチャーの指示通りに投げる」と。それから続けて「ただしキャッチャーの気持ちはすごく考える」的な回答をしていた。

バッターのことを一番考えて、一番近くで観察しているのがキャッチャー。そのキャッチャーがどういう思考でこの答えをだしたのかには注意を払う。というような趣旨だと思う。

我々の業界でも同じではないか?

消費者のことを一番考えて観察しているのは、クライアント。そのクライアントの考えや気持ちに寄り添うことこそ正攻法でないのか?クライアントの顔色を一番に気にして何が悪いというのだ?

そう、ぼくらとクライアントはバッテリー。ぼくがピッチャーでクライアントがキャッチャーだ。つまりクライアントはぼくの女房役だ。愛する妻ほどの存在ということだ。

家でも職場でもいつでも愛妻家。これがぼくのスタイルだ!