写真とファッション 90年代以降の関係性を探る @東京都写真美術館

森山大道展と同日に本展にも参戦。
「写真とファッション」なんてタイトルでありますから、ザ・ファッションフォトがわんさと展示されているのかなと思ってたのですが、それは勘違い。

ここでは「写真」と「ファッション」を媒介として、アート的な表現を試みた作品を展示してます。

アート的な表現とは、なんぞや?という話になりますが、ぼくの個人的な整理(というかだれかの受け売りですが)としては、「アートは問題提起。デザインは問題解決。」というのがあります。

そんな、「なにやら問題提起してるぞ?」的なファッションにまつわる写真作品を本展で見ることができます。

冒頭の写真は、アンダース・エドストロームの作品です。スウェーデンの写真家でマルタン・マルジェラの写真で有名な人です。ファッション雑誌等に掲出された自らの作品をフレーム中でコラージュして再構成しています。

ファッションフォトがコラージュされることによって、そこにどんな意味性が宿るのか?
これは非常に難しい。なぜなら、マルジェラの服そのものがファッションの枠を超えて社会に対する問題提起でもあるからです。このへんの話は別の機会に譲るとしますが、マルジェラによる問題提起に加え、そこにエドストロームによる問題提起も重なり、もはや理解不能レベルの問題が提起されてしまっているのです。

何が言いたいのか?何かは言えないけど、そこには、たしかに何かがあるのです。