今日は銀座でランチ鮨です。
銀座で鮨となると、ちょっと怯みますが、ランチだと割と気楽に臨むことができます。
値段もランチ価格ということもありますし、昼の銀座は空気もなんだかほんわかしています。

あと最近思うのは、お鮨屋さんってレベルが高ければ高いほど、その名が世界にも轟いているので外国人がたくさんいます。最初は銀座の一流店なんていうと、とても敷居が高いところかと思っていたのですが、ぼくらよりよっぽど初心者がたくさんいますので、実はそんなに緊張しないんですよね。

今日伺ったのは、鮨竜介です。
やっぱり外人さんがワイワイやってましたので、こっちも自然とリラックスモードです。

若い大将の握る鮨は、シャリが印象的です。ネタに合わせて赤酢と米酢と紅白2種類のシャリを使い分けます。白身など淡白なものには普通のシャリ、トロなど脂の強いもの、味の濃いものは赤シャリになります。
赤酢のシャリはエッジが効いているので、白身とあわせますとシャリが勝ちすぎてしまいますが、脂の強いものと合わせると相乗効果でピンっと味に芯ができるのがわかります。この辺のディテールへのこだわりはさすがです。

こだわりは随所に見られます。ネタの切りつけや温度にも気を使っているのがわかります。握りは基本的に直球が多いのですが、たまに変化球を入れてきます。メジマグロの炙りに玉ねぎ醤油をのせたものとか。つまみで途中ホタテのクリームコロッケが出てきた時にはさすがにのけぞりましたが、とても美味しかったです。
ガリも丸ごとつけたものを、食べる前にスライスしてくれます。これがとても好きな味で思わずバクバク食べてしまいました(ばくばく食べさせる味付けなんだなこれが)。

こだわりついでにもう一つ。領収書が手漉きの和紙でした。このへんの美意識とか創意が、料理全体にも見て取れます。

オールドスタイルの鮨ファンからすると、ちょっと遊びがすぎるという意見もありそうですが、ぼくは、逆に銀座の巨人たちへのチャレンジャーとしての気概みたいなものを感じちゃって、とても好きですね。
背筋が伸びる思いです。