新宿にある「銘酒居酒屋 頑固おやじ」さんに伺いました。
その名の通り銘酒揃いのラインナップです。十四代、磯自慢、田酒、鍋島等々、津々浦々の希少な酒を飲むことができます。

カウンター席から見るズラリとならんだ銘酒の景色は壮観です。思わずありがたや、ありがたやと拝みたくなります。
「頑固おやじ」なんて店名なので、得てして客に対して横柄な態度をとる店主がいる店を想像してしまいますが、実際にはとても物腰柔らかで気のいいおっちゃんがカウンター越しに客の好みにあったお酒を紹介してくれます。その接客からも日本酒への愛情が滲み出ています。客に対して頑固なのではなく、日本酒に対して頑固ということですね。

今日いただいて印象的だったのが冒頭の写真の「而今 大吟醸 斗瓶取り 全国鑑評会出品酒」です。
而今と言えば、三重を代表するスター選手。大人気でなかなかお目にかかる機会も多くありません。そんな而今のさらに鑑評会出品酒ですから、そりゃあ希少なものだと思います。瓶の大きさも500mlとイレギュラーサイズ(4合瓶は720ml)ですので、ルックスからも異彩を放っています。

もちろんルックスだけのお酒ではありません。メロンのような華やかな吟醸香がありながらキレのあるクリアな味わいは、ぼく的には正真正銘のドストライクです。ど真ん中に170kmの豪速球をズドーンッと放られて、だいぶ振り遅れて空振りして勢い余って尻餅をついてしまった時のような感覚になるくらいの圧倒的な美味しさでした。

でも希少なお酒ですから今度いつ飲めるかわかりません。つくづく日本酒って一期一会だよなぁと思ってしまいます。