先日、「仙禽 ナチュール ドゥ」をいただきましたのでメモ。

とても酸味の効いた味わいで、ワイン的なニュアンスがあり洋食にあわせたくなるかもと思いました。アーティストラベルで、シャトームートン風な佇まいなのもそんな印象に拍車をかけたのかもしれません。ラベルのアーティストは、イギリス人のマッケンジー・ソープだそうです。ハートにタッチする少女の後ろ姿がかわいらしいです。

という、洋風な印象のこのお酒なのですが、実は純和風でトラディショナルな生酛(きもと)づくりで醸しています。

生酛(きもと)づくりとは、すごくはしょって簡単に言うと、昔ながらの自然の乳酸菌を使って作る日本酒のつくり方。乳酸菌を添加せずに自然に培養するので、とても複雑で力強く野性味あふれる味わいになるとされています。
生酛(きもと)づくりは乳酸菌を添加するつくり方よりも、2倍も3倍も時間がかかったり労力がかかりますので、生半可な気持ちでつくられた酒ではないのです。

一見、その佇まいからだまされそうになりましたが、けっして軟弱な酒ではなく、実に硬派な酒であるとも言えるのです。

人を見かけで判断してはいけないように、酒も見かけで判断してはいけないのです。酒は人生にとって大切なことをいつも教えてくれます。

さあ、今宵も人生の勉強に勤しみます。