おんな泣かせという静岡のお酒です。喜多川歌麿風の美人画のラベルが特徴的です。
日本酒のラベルは漢字ドーンがやっぱり好きなぼくですが、こういう変り種もたまに見る分には新鮮でいいかもしれません。

多様性を受け入れるって、何かとトレンドですもの。

静岡のお酒というと磯自慢が真っ先に思い浮かびますが、このおんな泣かせも、発売から30年を超えるそうなので根強い人気があるのだと思います。

元々は、静岡県島田市の女性でも飲みやすい少し甘口のお酒をということで開発されたそうです。女性が泣いて喜ぶ禁断の美酒といったところでしょう。

辛口ばっかりがもてはやされた一昔前には、一石を投じたお酒なのかもしれません。今飲むとよくありそうな純米吟醸酒の味わいです。男が飲んでも普通に美味しいので、おとこ泣かせでもあります。

おんなを泣かせるとか、おとこを泣かせるとか、ジェンダーの区別は必要ないのかもしれません。下手するとなんちゃら団体から訴えられかねないネーミングでもあります。スチュワーデスと呼ばずに、CA(キャビンアテンダント)と呼ぶようになったように、「ひと泣かせ」とか、「ひとたらし」くらいが安全かもしれません。余計なお世話ですね。すみません。

ということで、いろんな意味で多様性というキーワードを意識させられるお酒でありました。