わりかし近所の焼き鳥屋さん「地鶏 とりや」さんに行ってきました。

肉に串を打って焼くだけ。こんなシンプルな料理だからこそ、店によって差が出てきますね。冒頭の写真は、比内地鶏のももなのですが、見ての通り皮肉を巻いて串を打ってあります。皮目と肉のバランスもばっちりで、カリっとした皮の食感と肉のジューシーな仕上がりがたまりません。

普通の正肉一本でも、他とこれだけ違うんだというプレゼンテーションはお見事ですね。

つくね、はつ、レバー、ぼんじり等々、それぞれの部位による焼き加減と味付けが意図をもって供されます。一様に完成度も高いので、次は何だろう?どうくるだろう?感で胸が高鳴ります。焼き鳥でこの感覚は久しぶりでした。

同じものでも、奇をてらって差別化を図るのではなく、完成度の違いで差別化を図るという至極まっとうな仕事ぶりには、頭が下がります。飲食業ならずとも、参考にしたい仕事への姿勢です。

このお店の高評価の要因の一つに、わりかし近所というのもあります。焼き鳥屋は急に軽く飲みたくなったときにふらっと寄れる距離にあってほしいですもの。誰だってわざわざ仰々しくお出かけしてまで食べる気分にはなかなかなりますまい。そういう意味でぼくにとってはとてもうれしいお店なのです。