ちょっとした訳有りで平塚遠征です。生涯二度目の上陸です。前回訪れたのは12から13年程前になります。当時、Jリーグで大活躍していたリトバルスキーことリティ見たさにベルマーレ平塚 VS ジェフユナイテッド市原のカードを観戦しにいきました。なぜ平塚だったのかは、今ではまったく思い出せません。だれといったのかも思い出せませんし、もはや試合内容すら思い出せません。お目当てのリティがどんなプレーをしてたかだって記憶にございません。

――リティを観に行った。

その事実だけがぼくの思い出になっています。

コトの消費なんて言葉が最近よく言われます。中国人旅行者たちもモノ消費からコト消費に移行してきていると言われています。爆買いなどとモノにお金を使うことから、日本でしか体験できないコト(温泉とかエステとか)にお金を使うようになっているそうです。
ぼくの平塚でのサッカー観戦の本質もまさにそれで、「リティの試合を観に行った」というコトだけを消費したようなものです。

ということで、今回の平塚でのコト消費についてです。行ってきました「老郷(らおしゃん)」。
平塚で有名なラーメン屋さんと言えばここらしいです。メニューは、タンメンと餃子のみ。ここのタンメンが超独特なのです。生まれて初めて食べるそれは、まさにコト消費にふさわしい。何が独特かというと、スープが酸っぱいのです。わかめがどっさりなのです。玉ねぎのみじんぎりがたっぷりなのです。予め、情報をインプットしていたので、心の準備をしていましたが、一口食べた時にその未体験ゾーンの味に度肝を抜かれました。見た目は結構さっぱりしてる風なのですが、力強いスープでなかなかパンチがあります。つるつるの細麺との相性が抜群で、わかめと玉ねぎがいい感じでアクセントとなって食べだすと止まりません。そして卓上にある自家製ラー油。これを少し垂らすと味変ブーストがかかって一気にぺろり完食です。
餃子もなかなかのパンチ力。ニンニクの効いた餡もさることながら、特徴なのはその焼き加減です。餃子の底面はぱりっぱりに香ばしく焼かれているのですが、上側はこれでもか蒸されてふにゃふにゃです。ぱりふにゃな不思議な食感がクセになります。こちらもペロリ完食です。ごちそうさまでした。

ということで、平塚遠征でのコト消費を思いっきりというかお腹いっぱい堪能することができました。