先日、知人と食べ物の好き嫌いに関して話をしました。その人は、納豆が苦手とのことでした。匂いがダメだそうです。その人の奥さんはぜんぜん平気らしいのですが、夫に気を使ってか食卓に並ぶことはまずないそうです。

納豆を食べれないなんてかわいそうと言えば、納豆を食べる人の気がしれないと返ってくる。これまで幾度となくしてきたこの会話。納豆ならではでないかと、はたと気づきます。

たぶん、日常の食卓にあって敬遠される食べ物って他にもありますよね。ピーマンとか梅干しとか。でも、納豆ほどその好き嫌いの議論が白熱することはありません。納豆は好きの振れ幅と嫌いの振れ幅が非常に大きい食べ物なのです。故に人々をこれほどまでに熱くするのです。

論点は、納豆が好きか嫌いかということだけに留まりません。納豆好き派の中でも、たれをどうするか?でまた意見が割れます。醤油派、ポン酢派、だしつゆ派、マヨネーズ派の論客たちが口角泡を飛ばします。

さらに問題を難しくするのが、この納豆トーストです。
正直美味しいです。しかし、白米に乗せるのと比べてどちらが美味しいか言われると答えに窮する人もいるかもしれません。しかし、ぼくの中では整理ができています。

――納豆トーストは週末のランチ専用。

これに限ります。朝食で食べるなら、やっぱりごはんに納豆でしょう。何と言われようと我々日本人のDNAがそうなっているのですから仕方がありません。夕食でもトースト食べたくないですよね。
となると、やっぱりランチになります。かといって平日の昼になかなか納豆トースト食べるシチュエーションも考えづらい。答えはもう出てますね。
そう週末の昼下がり。納豆トーストにとってのゴールデンタイムは、そこにあるのです。