Jリーグ2ndステージ第15節ホーム VS 鹿島アントラーズ@味の素スタジアム

残り3試合、優勝争いも降格争いもなく、無風状態のFC東京。相手は1stステージ優勝し年間順位でもまだ優勝の目を残す鹿島アントラーズです。モチベーションがいかにも違うこの一戦ですが、篠田監督にとっては正念場かもしれません。城福監督解任後の厳しい状況のチームを見事に立て直したことは称賛に値しますが、来シーズン続投かとなると話は別です。もう一発インパクトを残さないと来季の指揮官の座は危ういというのは本人が一番理解していることでしょう。

王者鹿島をホームに迎え、フロントにそして我々サポーターにその手腕をアピールするには絶好の機会です。

スタメンは、ザ・篠田トーキョウという布陣。

中でも特筆すべきはSB。室屋左で橋本右できました。本職SBの小川でなく、あえて橋本を右SBに入れて、本来右のSBの室屋を左にスライドです。

この一手が大当たりと言って良いほど機能します。鹿島の左サイドのファブリシオの守備の弱さをついていいようにチャンスを作ります。SB橋本とSH河野にボランチの梶山やトップ下の東が連動し抜群のコンビネーションで崩していきます。
試合開始より点の匂いはプンプンしていましたが、早くも開始15分河野広貴がゴールをこじ開けます。
高い位置での森重の潰しから中島翔哉が中央からドリブルで運び河野へスルーパス。パスを受けた河野はキーパーとの一対一を冷静に制します。
それにしてもこの日の河野はキレキレでした。前半の前半だけの出来で見るとカワメッシですよ!
そんなカワメッシですが残念ながら37分に怪我で退くことになります。もっと見ていたかった!というのがスタジアムにいた全員の想いでしょう。
河野が退いたものの交代で入った水沼がしっかりと穴を埋めてくれます。豊富な運動量で攻撃に守備に貢献します。

今日の試合はチーム全体としても実に安心して見ていられる展開でした。ボランチの梶山と田邊草民が中盤を完全に制圧していたことが大きいと思います。相手ボランチが柴崎と永木なわけですから、鹿島からしたらこんなはずじゃなかったという感じじゃないでしょうか。

84分に前田が追加点をあげ勝負あり。ロスタイムに1点返されるものの盤石の試合運びで2-1の勝利と言っても良いでしょう。

鹿島にはいつも負けてると思っていましたが、リーグ戦のホームで勝つのは8年ぶり!これはメシウマです。

篠田監督もきっちり結果を残しました。
橋本をSBに配し相手の弱点サイドをつく崩し。梶山、草民の攻撃的ボランチ。東&前田の強烈なハイプレスからのゲーゲンプレッシング。篠田采配無くして今のFC東京無しですよ。名将の風格すら漂ってきました。

さあ、来週のホーム最終戦。ここでもびしっと決めてもらいましょう!