西新宿5丁目の清水橋近くに、こだわりのラーメン屋があります。その名も「製麺ラボ」。「製麺」という言葉と「ラボ=研究所」という言葉からも並々ならぬこだわりを感じずにいられません。ん?看板にあるラボのスペルが「rabo」になってるけど正しくは「labo」か「lab」じゃない?というつっこみは無粋でしょう。ここもやっぱりあえてのこだわりで「rabo」ということでしょう。

あっさり鶏出汁の「中華そば」、あっさり魚出汁の「シナそば」、濃厚魚出汁「ラーメン」と3種類の麺がメインメニューとなります。この他に「塩ラーメン」や「つけそば」「つけめん」などもあります。どれもおいしいのですが、ぼくのお気に入りは、「中華そば」です。

風味豊かな鶏出汁とかえしの醤油のハーモニーが絶妙な味わい。メニューには「あっさり鶏出汁」と書いてありますが、あっさりというよりは非常に「骨太な」旨みと醤油の香りが特徴で、ザ・キング・オブ・うまい鶏スープとでも申しましょうか、とても美味しいです。

麺はつるっとのど越しがよい細麺で、鶏出汁スープと良く絡みベストマッチな味わいです。ズルズルと後を引く美味しさであっという間に完食してしまいます。チャーシュー、メンマ、煮タマゴはもちろん、ネギの刻み方にまでこだわりを感じる見事なまでの完成度の一杯だと思います。

こだわりと言えば……注文の多い店ではあります。メニュー表や店内にこんな張り紙があります。

注文は聞かれるまでお待ちください。

まぁ、しようがないですよね。店長さん一人で切り盛りされているわけですから。(最近券売機が導入されました。でもこれが不調で逆にすこぶる評判が悪いらしい。)

食後の食器はカウンターの上にあげてください。

そうですね、これも店長さん大変ですもの。これくらいはお安い御用ですよ。

ティッシュは後ろのゴミ箱に捨ててください。

これもね、お客ひとりひとりが協力していって、気持ち良い店づくりをしていきましょう。

麺固めやってません。

そりゃあ、こだわりの味ですもの。一番おいしい状態のものを出していただきましょう。

大便はご遠慮ください。(トイレのドアに張り紙)

こ……これは、さすがに……。注文が過ぎやしませんか??

という、店の注文の多さに好き嫌いが別れるところなんですが、これが慣れてくると不思議なもので、その偏屈さも逆に味に思えてくるんですよね。

製麺ラボ、いい味だしてます。