フライと言えば、西麻布の三河屋です。

ミックス(メンチ、コロッケ)を注文すると、おまけでハムカツとチキンカツがついて定食が完成します。
連れがとんかつを注文すると、おまけでハムカツとコロッケがついて定食が完成します。
隣の席の人がエビフライを注文すると、おまけでハムカツとチキンカツがついて定食が完成します。

どれでもミックス定食じゃないか~い!

はい、この予定調和のカタルシスが、水戸黄門であったり、よしもと新喜劇だったりに通じる昭和の伝統と格式ってやつであります。

この昭和感は、お味の方でも炸裂します。特筆すべきはこのラードの香りでしょう。古き良きお肉屋さんの揚げ物を彷彿とさせる懐かしい香りをまとっています。われわれ昭和世代の琴線にふれる味、それが三河屋のミックスフライなのです。

お変わり自由のどんぶりめしのサービスも、「腹いっぱい食えよ」的な男気が昭和っぽいです。さすがに当の昭和世代はそこまで食べれなくなっていると思いますが。

ということで三河屋さん。平日昼間のみの営業で、行列必死ですが、絶品フライと昭和のカタルシスを味わいにまたうかがいます。