青山一丁目のおすし屋さん匠進吾さん。親方は、四谷の「すし匠」のご出身です。すし匠のお弟子さんたちの独立後の大活躍ぶりから、ぼくは勝手に「すし匠マフィア」と呼んでいます。

それにしても、すし匠仕込みのあの手この手の波状攻撃。30品くらいでしょうか。海ぶどうのジャブからはじまり、つまみと握りがランダムにきたり、ネタによって白シャリと赤シャリ使いわけたり、酢でしめたかと思うと、塩でしめたり、半合ずつの日本酒あれこれとか、箸休めが来たかと思うと、マグロのエージングネタとか鮟肝とスイカの奈良漬とかのサプライズネタを織り交ぜる。右、左、ボディ、アッパー、またボディ、フック、右、左、左、右のデンプシーロール状態です。とにかく上下左右あらゆく角度から撃ち込まれぼこぼこグロッキー、フラフラです。

ちなみに写真は中トロを1週間くらい寝かして、湯引きしてヅケにしたネタです。このネタに限らず、つまみにしろ、握りにしろほぼすべてのネタに仕事が施されています。切っただけ、乗せただけのネタはひとつもありません。

新鮮なだけが良いわけじゃない。熟成して、仕事して、うまくなる。
「若さだけじゃ決してたどりつけない味があるんですよ」

ということを言われたようで、ボコボコになりながらもなんだか勇気づけられた夜でありました。

 

メモ: 〇がつまみ

〇うみぶどう
〇あさり
〇昆布締めの眞子カレイとイサキ
・いか飯
〇大葉きゅうりがりを鯵で挟んだもの
・かすごだい
・コハダ
〇たこ
〇ホタルイカ 木の芽ソース
・金目鯛昆布締め
・車海老
〇子持ちシャコ
・いわし 酢締め
〇かつお
〇毛ガニ
〇稚あゆの焼き物
・煮ハマグリ
・北海道紫ウニ
・ボタン海老
〇桜エビと生のり茶碗蒸し
〇水ナス
・エージング中トロ漬け
・金目の皮目のあぶり
・ネギトロ(通称おはぎ)
・あん肝スイカの奈良ずけ
〇あわび
〇眞子カレイ縁側
・あなごゴボウ巻
〇卵焼き(だし巻+えび)

日本酒:
・石鎚
・紀土 KID
※あと3杯くらい失念。