6月5日は結婚記念日です。12年前の今日、明治記念館で結婚式があげました。当時28歳の私は、本当に忙しい職場だったので、まさかの徹夜明けでの挙式参戦となりました。
それにしても眠かったなぁ。3次会まで良く起きてたなぁという忘れられない思い出です。
今だったらひでーブラック企業にお勤めだという話になってたと思うのですが、当時はそんな会社ばっかでしたから、それが当たり前のように思ってました。社長も別に悪びれた風もなく、普通にスピーチしてましたしね。それはそれでありがたい話ですけど。

そんなぼくも40歳になって、めっきり徹夜をしなくなり(というか体力的にできなくなり)、体力を知恵と経験でどうカバーするかという小手先のテクニックで過ごしています。でもまぁ仕事って結局小手先のテクニックの積み重ねよねとか思ったりもしています。

そして今日は、一家4人でその明治記念館に食事に行ってきました。結婚式じゃなくても普通にレストランで食事ができます。そしてこの結婚式場の目玉というべきキレイな庭にも出ることができます。

12年前もとても天気のいい日で、この庭が徹夜明けにめちゃくちゃ眩しかったのを昨日のことのように思い出します。もちろん奥さんも眩しかったのは言うまでもありません。ここで友達みんなが集まって記念撮影しました。みんなが祝福してくれてほんとにうれしかったです。何なんでしょうね、あの結婚式における隣人たちの無償の愛感ってはんぱないですよね。
そして肺がんで亡くなった父も、まだこの頃は元気で本当にうれしそうでした。ありがとう。

その結婚式から12年の月日が流れた今、我が家には新しい家族も増えています。娘が二人すくすくと育って小学1年生と3年生。姉妹でこの明治記念館の庭の芝生をきゃっきゃと追いかけっこをしています。

そんな二人の娘の姿を妻と一緒にぼんやり眺めていると、一体なんなんだ?この幸せな家庭は?と、ふと恐怖にも似た感情が沸き起こりました。

なんだろう?この気持ち?
すわ、これがハングリー精神ってやつではないか!

ハングリー精神というと、「どん底から這い上がってやろう!」という強い気持ちに対して、使われる言葉のように思われがちですが、実は、どん底にいる人の気持ちではなくて、すでにどん底にいない人の気持ちではないかと思ったりすることがあります。ハングリーな人よりも、ハングリーでない人の「ここからまた落ちるのは嫌だ!」という強烈なパッション、それこそがハングリー精神だと思うのです。

「何かが欲しい!」ということでなく「何かを失いたくない!」というのが、その本質です。

そんなハングリー精神がメラメラと業火のごとく燃えたところで、兜の緒を締めようと誓う結婚記念日なのでありました。