TURK(ターク)のフライパンが我が家にやってきました。1857年ドイツにて生まれた伝統あるブランドです。このフライパンは熟練の鍛冶職人が一枚の鉄の板をたたきにたたいて成形します。普通のフライパンと違い、取っ手の部分も含めて一枚板なので、つなぎ目がなく丈夫で頑丈、半永久的に使えるらしいです。
そして、なんといってもこの無骨で荒々しい佇まいです。キッチンに吊り下げるだけで絵になります。そう、TURK(ターク)のフライパンは吊り下げたくなるのです。その行為は、鉄の塊を吊り下げるというよりは、ゲルマン魂の塊をキッチンに祭っているという意味に近いかもしれません。

TURK(ターク)のフライパンは、「100年使えるフライパン」と言われています。ぼくは、この「100年使える」とか「子供の代まで」とかいう売り文句にめっぽう弱いです。

なぜなら、それなりの値段の買い物をするときの自分に対しての言い訳として「子供も使えるからね。資産に投資するようなものですよ。」と心で唱えることにしているからです。こう唱えることで、贅沢に伴う良心の呵責と無駄遣いに対する後悔の念をやわらげることができるのです。

鉄のフライパンは、すごく重いですし、手入れを怠るとすぐにさびたりするので面倒な道具ではあります。しかし、きちんと手入れをして使い込むと油がなじんでどんどん使いやすくなっていきます。使えば使うほど、年季が入れば入るほど育っていく道具なのです。

このフライパンも立派に育てあげて、二人の娘(小学3年と1年生)の嫁入り道具の一つにと考えていました。
ただその話を本人たちにしたらぜんぜんいらないと真顔で言われてしまいました。

ということで、孫の代まで頑張ってこのフライパンを立派に育てあげようと思います。