新宿、初台のオペラシティーにあるアントニー・ゴームリーの作品です。

この彫刻は本人から型を取ってるそうです。
191cmとかなり大型です。チ〇コもついています。
オフィスビルに全裸というシュールな状況なのですが、
どことなくアンニュイな印象でもあります。

さて、ゴームリーは自身の作品を、
「我々全員が生きている状況の反対側で、その場所を具体化する試み」
だと述べています。

ふむふむ、何言ってるのかさっぱりわかりませんので私的に解釈します。

我々の魂の入れ物としての身体を、鋳型で物体化することによって、
我々の魂の在り様に気づかせてくれる、そんな作品ではないかと思うのです。

オフィスビルの一角にあるこのオブジェの脇を通勤時間になると大勢のビジネスマンたちが足早に通り過ぎていくと思います。
時間に追われて急ぐ人々とそこに留まり動くことのないオブジェの対比もまた、身体と人の魂の在り様を浮き彫りにするのではないでしょうか?
あるいは、そこに往来する人々にとっては、生身の人もオブジェも変わらないただの障害物なのかもしれません。
そこに人間関係の希薄さや不確かさを感じるわけなのです。
このアンニュイな佇まいは、そんなわたしたちへの悲しい眼差しなのかもしれません。